アメダス気象データ分析チャレンジ!(Python版)動作確認プログラム

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Anaconda3のインストールが完了したら,Pythonのサンプルプログラム(python_test.ipynb)が動くかどうか確かめてみましょう.

プログラムは以下の手順で実行します.

  1. 下のセル(プログラムが書かれている場所)をマウスで選択します.
  2. 上のツールバーの「▶実行」をクリックします.
  3. 下の方に5つの図と1つの表が出ることを確認します.

上記の1~3が上手くいかない場合(図が出ずにエラーメッセージのみが出る場合),Anaconda3のインストールに失敗している可能性があります.再度,以下のホームページから

https://www.anaconda.com/

最新版(2023.07)の Anaconda3-2023.07 をインストールしてください.それでもうまく行かない場合には,以下のお問い合わせ先にご連絡ください.

上記の1~3が上手くいった場合(エラーメッセージは出ずに図が表示される場合),Anaconda3の環境構築はこれで終了です.お疲れさまでした.アメダス気象データ分析チャレンジ!(Python版)の当日にお目にかかれますことを楽しみにしています.

応募者多数により惜しくも抽選で外れてしまった場合には,大変申し訳ございません.当日の資料は後日ホームページ上で公開しますので,この環境を活用して是非,アメダス気象データ分析に挑戦してみてください.

ちなみに

上のサンプルのプログラムは,気象学における熱対流(積乱雲も対流の1つ)の問題を表す微分方程式であり,「ローレンツモデル」と呼ばれています(Lorenz, 1963).方程式は以下の通りです.

$\frac{dx}{dt} = - \sigma x + \sigma y $

$\frac{dy}{dt} = - y + r x - xz $

$\frac{dz}{dt} = - b z + x y $

$x$は水平方向の風速の変動,$y$は水平方向の温度の変動,$z$は鉛直方向の温度の変動(のようなもの)を表しています.ルンゲクッタ法という方法で計算しています.余裕がある人はプログラムを解読してみてください.

$x$と$y$と$z$が連動しながら不規則に変化するカオス(chaos) の振る舞いを示します.$x$と$z$の断面図はチョウのような模様(ローレンツバタフライといいます)になっています.初期値(33~35行目)を変えると結果も大きく変わります.このように大気はカオス的性質を持つために,天気予報で用いられる数値予報モデルでは初期値を少しずつ変えたアンサンブル予報が行われています.

話がそれてしまいました...

難しそうな式が出てきてびっくりしたかもしれませんが,アメダス気象データ分析チャレンジ!を受講するにあたって上記を理解している必要は全くありません のでご安心ください.Pythonのプログラムのサンプルとして用意しました.